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パラグアイ日記  青木麻耶 その1

ニャンドゥティの町、イタグア

わたしもせっかくなので本場のニャンドゥティを習いたいと思い、いろんな糸と刺繍 枠、布などの道具を揃えた。今回は滞在中にイタグア出身の近所のセニョーラに毎日マンツーマンレッスンをして もらった。 まずは布に図案を描き、それに沿って縦糸を張っていく。

ニャンドゥティの技法は基本的に二つだけ。
上下上下、と交互に縦糸を拾って行くもの。
そして一本一本の縦糸に編み糸を結びつけて行くもの。
たった二つの技法だけど、その組み合わせや配色の違いによって、あれだけさまざま なモチーフを作り上げている。そのシンプルさと奥深さがなんとも面白い。

レッスンしていただいた先生と。右は先生の作品
レッスンしていただいた先生と。右は先生の作品

モチーフが出来上がったら、糊付けをする。使うのはマンディオカというこちらで主 食として食べられる芋のデンプン粉(マンディオカはアフリカではキャッサバ、アジ アではタピオカと呼ばれるがすべて同じもの)。これを水に溶いたデンプンのりにしてモチーフの両面によくすりこんでから乾かす。
乾いたら布から外して出来上がり!
糊付けすることで布から外しても形が崩れないのだ。おもしろい。

今や本場パラグアイよりも、むしろ日本の若い人たちの間で人気が出ているニャンドゥティ。素敵な作家さんたちもたくさん出て来ている。
#ニャンドゥティ で検索するとすごい数の作家さん達がいる。 パラグアイでもニャンドゥティの魅力に気づく若い世代がもっと増えて、こうした文 化や技術を継承していけるような仕組みができればいいなと切に想う。

ニャン ドゥティの写真
2019 年 3 月、パラグアイのセントラル県中部の都市イタグア市にて

 

[画像出典]

  • 写真はいずれも筆者撮影/提供。

あおき まや 2016年5月から1年間、北米南米8カ国を自転車で移動し、各地の持続可能な暮らしや手仕事を見て周る。帰国後、2017年夏からは約半年間で31都道府県を走り、伝統文化や手仕事、自然と寄り添った暮らしを営む人たちと出会う。今後はローカルな日本の魅力を伝えるために、ガイドやライター業を通して人と人をつなげ、情報の発信を行なっていく。

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2019 年初夏刊行予定

青木麻耶

まやたろの体当たりチャリンコ日記 (仮)

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脱・銀座 OL が中山間地での農と狩猟の暮らしにあきたらず、たった一人で飛び出したのは、 南北アメリカ 11000 キロ自転車縦断旅! 気力体力全開で自分と向き合い、人々と風景に魅せられる出会いの数々。パーマカルチャーの村、七色の湖に七色の山、先住民の色とりどりの手 仕事文化。体あたりすぎる女子・まやたろが持ち帰った日々をまるごとお届け。

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