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どら猫マリーのDV回想録 番外編

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連載の「〝アジア女性の連帯〟編」で語られる、マリーさんが逃げ、かくまわれる中で女性たちに出会ったのは、そうした支援のシェルターのひとつだった。
*関連資料下記

それ以降、「子どもケア支援」「両性平等基本法」などの女性・家庭政策も展開した。シェルターからシェルターへのはしご逃避行をするマリーさんたちを保護したNPOだけでなく、その周辺で動くさまざまな世代の女性たちには、そのような時代の空気の後押しもあったはずである。

ちなみに、MARS大流行の翌年の2016年には、『82年生まれ、キム・ジヨン』が100万部のベストセラーになり、同じ年に「江南駅ミソジニー殺人事件」が起きている。

マリーさんや元夫、その母=姑がどんな人生のただ中を泳いでいたのか/いるのか、目こらせば、複雑でいくつにも折り重なった出来事、数字、格闘、期待と失敗、挑戦の痕跡が語りかけてくる。
ありがとう、マリーさん。

このつづきは、まだまだ、ありますよね?

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*1990年代から2010年代にかけての韓国の国際結婚、移住女性、多文化家族支援、緊急相談や女性シェルターについては、下記の資料等を参照した。

・岩間暁子「韓国における多文化社会支援の実践: 韓国移住女性人権センターとウォルゲ総合社会福祉館の活動を通して」『応用社会学研究』(立教大学社会学部研究紀要)No.56、2016年

・金愛慶「韓国における国際結婚の増加と支援政策」『名古屋学院大学論集 社会科学編』第54巻第1号、2017年

・徐阿貴「韓国における移住女性人権運動の生成と展開: 多文化家族政策をめぐる政府への抵抗と交渉を中心に」、社会理論・動態研究所編『理論と動態』13号、2020年

・春木育美『韓国社会の現在: 超少子化、貧困・孤立化、デジタル化』中公新書、2020年
・春木育美 ・吉田美智子『移民大国化する韓国――労働・家族・ジェンダーの視点から』(とくに「第四章 結婚移民」)明石書店、 2022年


 

 

 

どらねこまりー ペンネーム。2 児のシングルマザー、DV サバイバー

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