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『ひらけ!モトム』によせて

2023年5月、広島~江田島 世田谷に暮らす団塊世代の重度身体障害者・上田さんの旅

その0

モトム、故郷に帰る

出発 編

旅の提案から出発まで

4月12日、最初のモトム指令 :
「日程は5月6日の9時ぐらいを目処に新幹線に乗り、13時ぐらいに広島到着を予定しています。ホテルは先程予約しておきました。同行するのは、ツルさんと、チャンさんという女性ヘルパーです。ツルさんには昼間の介助をお願いする予定です。」

つづき:
「皆さんが良ければ着いた直後に原爆資料館を見たいと思っています。チャンさんが
宮島に行きたいと言っているので、同行してもらいます。」

つづき:
「8日にわが故郷に渡り、校長の許しがあれば、図書室に本を寄贈して、その後新幹線に乗り、新横浜まで帰ってくることになります。という訳でそちらには昼間のツルさんの補佐役になってもらえればと思っています。」

つづき
「行く前に2.3時間研修を受けてもらった後に知り合いの事業所(ヘルプコネクションひねもすと言う事業所)に登録してもらいます。」
――光栄です。

つづき:
「新横浜駅で皆んなで合流して、帰りの新横浜駅で解散で如何でしょうか?
8日の夜の介助者に来てもらうのがいいのではないかと思います。」

つづき:
「『ひらけ!モトム』の後日談でも書いてもらえればと思っています😄」
――御意にございます。

介助者サポート兼・記録係として同行する私も、他の介助者と同じように、数日前、モトムさんのご指示をうけて、「登録ヘルパー」になった。

モトム指令、4月18日:
「僕の介助者としての重度訪問介助登録をしていただきたいので、先日お伝えした「ヘルプコネクションひねもす」に手続きしていただけませんか?」。

そして、モトムさんから追加情報。
「明日会ってもらう大出敦夫さんは、もともと小佐野彰さんの誘いで、介助の世界に入ってきた方です。80年代、数人の介助者と僕も含めて、介助の研究をやっていた仲間でした。そして、小佐野君の連れ合いであった安倍美知子さんのことなども含めて、みんなの想いを纏めて文集にして本を出版しようと準備中です。」

世田谷区内の地域事業所で、モトムさんの長年の仲間のひとり・オオデさんが運営する「ヘルプコネクションひねもす」。猫を3匹飼っているオオデさんのご自宅兼事務所(合同会社ナマケモノ)で登録手続きをした。

障害者総合支援法の居宅介護、重度訪問介護サービスを提供する、居宅介護等従業者雇用契約書に、署名捺印(正社員、パート、嘱託、その他、のうちの「その他」)。私は社会福祉士資格があるせいか、講習等もなしで登録終了。あとは、「モトムさんの指示で動いてくだされば大丈夫です」。

地域で暮らしている障害者の居宅サービスを提供する事業所「ひねもす」は、モトムさんの仲間も多く利用している。

 

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