編集ってケアに近い。のか? その2
(つづき)
部屋の前に到着すると、「やっぱ、やめます」は「段ボール箱がない」になっていた。
身の回りの荷物がたくさんあるだけで、家具なんかないなら、郵便局に大きめのやつを買いに行くのはどう?
ずっしり重たい段ボール10枚かそこら、かかえて部屋に到着、ドアを開けた。
そして、はじめて目にしたのが、「ほの明るく白い室内」だった。
目が慣れてくると、白は、カップ麺の空き容器や、食器として?ストックされている未使用の白いプラ丼の白も含まれていた。
部屋で話聞いてってよ、といわれても無理。
というか、すでに人が住む/居る場所じゃない。でも、住んでたんだよね、ここに。
引っ越すかどうか、はさておき、モノの山を捨てたくないなら捨てるかどうか、もさておき、まず場所をあけないと。寝られない? 居られない? これだとまずくない?
これには異論が出なかったので、かたっぱしから段ボール箱に詰める。
詰めたらガムテで閉じて積んで、空間をつくる。
本人は、分類しなくていい、何が入っているかも箱に書かなくていい、と主張。なら、せめてレジ袋から、(ゴミだか、未使用商品だか)をとりだして詰めようよ、と言うのだが、本人はレジ袋のままどんどん詰めていく。
明らかにゴミと断定して困らなさそうなモノ/間違いなくゴミと断定すべきモノなどは、45リットル袋に詰めて積み上げる。あっというまにドアの前が山になるので、ゴミ置き場に運ぶ。
レジ袋の白・白・白をどけていくと、湿気て黴びた黒い世界が現われる。
こうもあろうかと、軍手とマスクで強引に武装してもらった、ヘーキだ、このくらい。
レジ袋ごとを段ボールにつめてガムテで閉じて壁際にとにかく積む、そのうち、なにか大事なものが出てこなくなり、あなたが捨てたのか?という一悶着もあり、それもやっぱり足下にみつかって、どっと疲れるなどしながら、夕方まで。
そして、まるで終わらなかった。
そして、この話はここまでにしておかないとならない。
半分ホント、半分ウソで書いているこの場面のつづきは、もう書けない。
しばらくの時間が経過した現在、その人は別の部屋に住んでいる。
運び込んだ段ボール箱は、まだ一つも開けていないという。
ここも嫌だから近々出る、開けても意味ないから、だという。
こんどは茶色い箱をつみあげた隙間で寝ているのか。足はのばせているんだろうか。
手伝いを頼まれて、また行くときには、何を手伝ったらいいだろう。
話聞いてってよ、といわれたら、もちろん話を聞きに行く。
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