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『ひらけ!モトム』によせて

2023年5月、広島~江田島 世田谷に暮らす団塊世代の重度身体障害者・上田さんの旅

その3

モトム、故郷に帰る

江田島へ つづき

5月8日(月) 広島:曇りのち晴れ

朝6時にモトムさんの部屋に集合して、ビュッフェで朝食後、「8時45分ごろホテル出発、路面電車で宇品(広島港)へ、9時45分発の高速艇で江田島へ、中町小学校で11時に校長先生と面会」の予定だった、が。

いくつかの誤算が生じた。まず、ホテル出発時、東京のモトムさん宅あてにトランクを発送しチェックアウトするのに、列にならんだりして時間がとられた。

地下道とエレベーター

そして、広島港にいく路面電車の乗り場にたどりつくまで、地上や地下道がわかりにくく、エレベーター位置をさがすなどに手間取った。

高速艇の時刻表はチェックしていたけれど、宇品にいく市電の停留所や時刻表は、すぐちかくにありそうだったので、あまり細かくチェックしていなかったのだった。

モトムさんと、モトムさんの車椅子を押すツルさんと、よろず助手の付き添いの私(jig)とで、ホテル近くのAから地下にはいって、Bから出て地上の広電の本通停車場まで進む(図の ↓ 参照)。

紙屋町地下道マップを見れば、多くはないけれど、エレベーターはところどころにある… あるようなのだが、地下道内に地図の掲示がなく、どこをむいてどこをめざせばエレベーターで地上に出られるのか、迷った。

紙屋町交差点のエレベーターをたぶん見落としたのだろう、ないなあ、ないなあ、とずんずん進んだのだった。ここで10分以上はロスタイムがあったと思う

ノン・ノンステップ路面電車

さて、本通で広島港行きの広島電鉄の市電に乗る。モトムさんのご希望もあるし、やはり広島は市電で行きたい。そして、やってきた広電はノンステップではなかった。おもわず、一同、うーん、である。

東京のノンステップになれた目には、この段差が大変大きくみえる。3名で呼吸をあわせて車椅子をもちあげ、よっこら乗車。
街は広島サミットの文字や警察車両であふれている。

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