出版舎ジグ
jig-web メッセージ

モトム、故郷に帰るヘッダー画像

『ひらけ!モトム』によせて

2023年5月、広島~江田島 世田谷に暮らす団塊世代の重度身体障害者・上田さんの旅

その1

モトム、故郷に帰る

広島平和記念資料館 編

5月7日(日) 広島:雨のちやや強い雨

 

 

親族には原爆投下地点から遠くないところに住んでいた人たちもいる。

『ひらけ!モトム』に書かれているとおりだ。市内に下宿していた従姉は遺骨すら残さずに亡くなった。

がれきの下敷きになった叔母を助け出した叔父は原爆症になり、モトムさんが生まれる前に亡くなった。

姉を探して市内を歩きまわったモトムさんの母は被爆者手帳を持っていた。

資料館では、ほとんとのエリアで、ツルさんがモトムさんの車椅子を静かにゆっくり、押していたので、2人がどんな話をしながら進んでいたのかは、彼らの背後や脇ですこし距離をとって写真撮影していた耳には、届かなかった。

 

次のページへ

【『ひらけ!モトム』によせて】連載記事一覧はこちら »

↑

新刊のお知らせ